カナダは州の医療保険(AHCIPやMSPなど)により、病院での治療費や手術費の大部分が無料です。しかし、万が一重病を患った場合、医療費以外の『目に見えないコスト』が重くのしかかります。重病保険(CI)は、闘病中の経済的ストレスを解消し、治療と回復に専念するための重要なセーフティネットです。
公的医療保険は手厚い一方で、重病にかかった際のすべての費用をカバーしてくれるわけではありません。治療自体は無料でも、生活を維持するための費用や、公的医療の枠外の支出により、家計が破綻するリスクが存在します。
収入の減少・ストップ: 治療や療養のために長期休職せざるを得なくなった場合の収入減少。
処方薬・先進医療の費用: 院外での処方薬や、カナダ国内で未承認の最新治療(米国等での受診)を希望する場合の全額自己負担。
家族の看病リスク: 配偶者が看病のために仕事をセーブしたり、休職したりすることによる世帯収入の減少。
日常の固定費の継続: 働けなくなっても、Mortgage(住宅ローン)や家賃、光熱費、お子様の教育費などは支払い続けなければなりません。
重病保険は、がん(Cancer)、心臓発作(Heart Attack)、脳卒中(Stroke)など、保険会社が指定する所定の重病と診断され、一定の生存期間(通常30日間)を経過した段階で、あらかじめ設定した保険金が一括で支払われる仕組みです。
非課税の一括金(Lump-sum Benefit): 受け取る給付金には一切税金がかかりません。
使い道は100%自由: 医療費の補填だけでなく、住宅ローンの繰り上げ返済、介護費、リハビリ、生活費、さらには家族の療養旅行など、何にでも使えます。
診断確定で支払われる迅速性: 実際の支出に対する実費精算ではなく、診断が下りた時点で支払われるため、経済的な見通しを即座に立てられます。
重病保険の最大の懸念である『病気にならなかったら掛け捨てになる』というリスクを解消するのが、Return of Premium(ROP:保険料返還特約)です。
健康に過ごせたら全額返還: 一定期間(例:15年、20年、または65歳など)にわたり重病にならず健康に過ごした場合、それまで支払った保険料の全額(または一定割合)を非課税で受け取ることができます。
セカンド・リタイアメントファンドとしての機能: 現役時代は万が一の重病リスクをしっかりとカバーし、シニア期に健康であれば、戻ってきた現金を老後資金や旅行資金として活用できる合理的な設計が可能です。
重病保険は、カバーされる疾患の数(4大疾患のみから25種類以上など)や、保障期間、ROPの有無によって保険料が大きく変わります。ご自身の家族構成、健康リスクに対する不安、そして手元にあるエマージェンシーファンド(緊急予備資金)の額に合わせて、最も無駄のない最適なプランを設計します。